たんぱく質を構成する最小単位のことを、アミノ酸といいます。そして、アミノ酸は、全ての生物体に存在しており、生命の根源となっているものです。人間は、アミノ酸の集合体であるといえます。約70%が水分で、20%がたんぱく質で構成されているのが、人間の体です。
人間の体を作っているたんぱく質は、アミノ酸が集まってできているものです。たんぱく質を主成分としているものはたくさんあります。脳、内臓、血管、白血球、赤血球、骨、筋肉、神経、皮膚、毛髪、爪、そして、遺伝子DNA、ホルモンなどです。
全身のたんぱく質が新しくなるのは、約1ヶ月の周期です。一部は再利用されますが、約50%は、新しいたんぱく質と入れ替わっています。つまり、健康な体を維持するコツは、常に必要量のアミノ酸を補給することであるというわけです。また、実は、アミノ酸は、米が主食である私たち日本人にとっては、常に不足しがちな栄養素でもあります。
プロテインとアミノ酸は、どう違うのかがわからず、百貨店や薬局で、何度もプロテインとアミノ酸について尋ねました。しかし、納得のいくような説明を受けることはできませんでした。プロテインとは、蛋白質です。複雑な構造をもつ、含窒素有機化合物であり、生物体の構成成分のひとつです。
プロテインの基本構造は、鎖のようにつながった数十個以上のアミノ酸です。そして、核や細胞質に含まれるものは、生命の現象との深いつながりを持っています。酵素、あるいは酸により、加水分解を受けて、アミノ酸のみを生ずるものを、単純蛋白質、その他、リボ蛋白質、糖蛋白質、色素蛋白質などのことを、複合蛋白質といいます。これらは、動物にとってとても大事な栄養素のひとつであり、工業的にも大切なものです。
アミノ酸とは、カルボキシル基とアミノ基をもつ化合物です。カルボキシル基とアミノ基が、全く同じ炭素原子についているものを、アルファ-アミノ酸といいます。また、アミノ基が隣りの炭素原子に順に移るに従って、ベータ-、ガンマ-、デルタ-アミノ酸と呼ばれています。蛋白質の主要構成成分は、アルファ-アミノ酸であり、通常アミノ酸といえば、アルファ-アミノ酸のことをいいます。天然に存在するアミノ酸の種類は、80種以上とされており、そのうち、たんぱく質を構成するものとして、約20種類が知られています。
人間の体は、約6割が水分です。タンパク質は、筋肉、皮膚、内臓など、体のあらゆる組織を構成しています。そして、このタンパク質の元となっている成分が、アミノ酸(amino-acid)です。アミノ酸には、多くの種類があります。ただし、人間が生きていく上で必要とされるアミノ酸は、20種類です。このうち、人間の体の中で合成できる11種類のアミノ酸を、非必須アミノ酸、体内で合成することが不可能なもの、9種類を必須アミノ酸と呼んでいます。
よって、必須アミノ酸は食品(サプリメント)から摂ることが不可欠なのです。タンパク質は、20種類のアミノ酸から生成されています。そして、心臓や臓器、筋肉、神経伝達組織などになっています。食べたものを消化したり、髪の毛が伸びたり、呼吸をしたり、いろいろ考えたりできるのも、タンパク質の働きによります。タンパク質は、生命活動に不可欠な成分なのです。
【非必須アミノ酸(11種類)の効果と効能】
1.アルギニン
脳下垂体に働きかけて成長ホルモンの分泌を促進します。成長ホルモンが不足すると、筋肉が衰えたり、肌にシワができたりします。血行促進、肝機能増強、脂肪の燃焼、免疫機能の向上などの作用もあります。
2.グルタミン
筋肉のたんぱく質合成を助けます。
3.システイン
傷の治癒の促進、ブドウ糖の代謝、シミの原因となるメラニン色素の沈着を防ぎます。
4.チロシン
甲状腺ホルモンや、髪や皮膚の黒色色素であるメラニンの原料、神経伝達物質であるアドレナリン、ドーバーミン、ノルエピネフリンの原料となります。
5.アスパラギン
アスパラギンは加水分解されるとアスパラギン酸に変化します。
6.アスパラギン酸
体内の老廃物の処理、疲労回復、肝機能の促進に効果があります。
7.セリン
皮膚の潤いを保つ天然保湿因子の主成分です。
8.アラニン
脂肪の燃焼に関わっています。
9.プロリン
脂肪の燃焼に関わっています。
10.グリシン
保湿作用、制菌作用、酸化防止作用、キレート作用があります。
11.グルタミン酸
知能を高めたり、潰瘍の治癒を早めたりします。
【必須アミノ酸(9種類)の効果と効能】
たんぱく質は、20種類のアミノ酸から構成されています。そして、そのうちの9種類は、体内では合成されず、食事から摂取する必要があるります。これらは、「必須アミノ酸」と呼ばれています。
●効能・効果
1.リジン
体の組織の修復や成長、抗体、ホルモン、酵素の合成、ブドウ糖の代謝や肝機能の増強、脂肪の燃焼に関わっています。穀類だけを多くとっていると不足する場合があります。
2.トリプトファン
脳内ホルモンのメラトニンやセロトニンを増やしたり、成長ホルモンの分泌を促したりします。
3.スレオニン
成長促進、肝臓に脂肪が蓄積して脂肪肝になるのを防ぐ作用をします。
4.ヒスチジン
成長に関与、神経機能の補助、紫外線の害を防ぎます。
5.メチオニン
不足すると肥満の原因になります。血液中のコレステロール値を下げたり、活性酸素を取り除いたりする作用があります。
6.フェニルアラニン
脳と神経細胞の間で信号を伝達する、神経伝達物質になる必須アミノ酸で、抑うつ症状を解消し、気分を高揚してくれます。
7.バリン
筋肉タンパク質の主成分です。
8.ロイシン
肝機能の増強が主な作用です。多くの食品に含まれているので不足することはまれです。筋肉タンパク質の主成分です。
9.イソロイシン
筋肉タンパク質の主成分です。
私達が、体に取り入れる好ましいアミノ酸のバランスは、国際機関(FAO/WHO/UNU) によって定義されています。 制限アミノ酸とは、このパターンと比較し、相対的に最も少ないアミノ酸のことをいい、これを補っていくことが不可欠とされています。
一般的に、小麦やトウモロコシ等の植物性たんぱく質のアミノ酸スコアは低く、卵のたんぱく質などの、動物性たんぱく質については、アミノ酸スコアが良好であることが知られています。
卵のたんぱく質は、アミノ酸スコアが100%であり、たんぱく質の中でも、最もアミノ酸のバランスが良いと言われています。精白米のアミノ酸スコアは、61%で、小麦のたんぱく質のアミノ酸スコアは42%です。共に、リジンが最も不足する、必須アミノ酸であるということが知られています。
アミノ酸の摂取により、筋力、瞬発力、持久力、回復力などがアップすることが明らかになっています。アミノ酸配合の栄養補助食品は、プロ野球選手やマラソン選手といった第一線で活躍するスポーツ選手たちの、運動能力を向上させるために、必要不可欠なものとして使用されてきました。スポーツ時にアミノ酸が発揮する、主な効果は、以下の通りです。
●筋力アップ……アミノ酸は、筋肉をつくるタンパク質の主成分です。筋肉トレーニングをすると、筋線維が疲労し、その修復作業の際にアミノ酸が新たな筋肉の材料となり、強い筋肉を作ります。また、成長ホルモンの分泌を促進して、筋細胞の働きを活発にし、筋肉を強化する効果があります。
●瞬発力アップ……瞬間的な動きに不可欠な情報を伝える「神経伝達物質」の原料となります。脳の命令がスムーズに筋肉へと伝わり、筋肉の収縮スピードを速めます。
●持久力アップ……運動を続け、エネルギー源としての炭水化物が不足してくると、血中のアミノ酸がエネルギーへと変換されて使用されます。血中のアミノ酸濃度が高いと、持続的にエネルギーを供給することができます。
●筋肉疲労を予防・回復……エネルギーをつくるシステム(TCA回路)の材料にアミノ酸が使用されると、乳酸(疲労物質)を発生させることなく、エネルギー源となります。運動前に、アミノ酸を摂取しておくと、脂肪や炭水化物をエネルギー源に使った後、摂取したアミノ酸がエネルギーに変えられるため、疲労を早く回復でき、より長くスタミナを持続することが可能になります。
●やる気アップ……神経伝達物質の材料となり、脳を興奮させることによってやる気を高め、運動を持続することができます。
アミノ酸は、地球に、太古の時代から存在する最古の栄養成分です。アミノ酸は、原始生命から現在の人間に至るまで、生命の源として使われ続けているのです。
たんぱく質は、20種類のアミノ酸から構成されています。アミノ酸は、その種類によって、さまざまな働きがあります。
【筋力向上、疲労回復 】バリン、ロイシン、イソロイシン
BCAAとも呼ばれ、筋肉をつくるタンパク質に多いアミノ酸です。スポーツ時のスタミナ維持や筋肉痛を予防する効果を期待できます。
【記憶力低下の予防】バリン、ロイシン、イソロイシン、アルギニン、セリン、グルタミン酸
脳細胞にも働くアミノ酸といわれており、歳をとるにつれ、衰退する記憶力の低下を遅らせる機能があるとされています。
【ダイエット】リジン、アルギニン、アラニン、プロリン
燃焼系アミノ酸とも呼ばれ、リパーゼという体の中に入ると脂肪を分解する酵素を活性化するアミノ酸です。リパーゼが活発に機能すると、体脂肪は遊離脂肪酸となって血液中に取り込まれて、エネルギーとして燃焼しやすくなります。脂肪を燃焼しやすい体にしてくれる効果があります。
≪アミノ酸5大パワー≫
1.肌再生アミノ酸
肌再生を、肌の原料となっているアミノ酸を摂取することで、スピードアップ。
肌再生アミノ酸 アルギニン、プロリン、システイン 5,070mg/100g
2.体力アップ
スタミナアップが、筋肉内でエネルギー燃焼に作用しているアミノ酸を摂取することで可能。
体力アップアミノ酸 ロイシン、イソロイシン、バリン、アルギニン 11,420mg/100g
3.脂肪燃焼
脂肪燃焼を、脂肪燃焼を促すホルモンを構成するアミノ酸を多く摂取することで促進。
脂肪燃焼アミノ酸 プロリン、アラニン、リジン、アルギニン 11,510mg/100g
4.免疫力アップ
免疫力が、マクロファージなど免疫細胞を構成するアミノ酸を摂取することでアップ。
免疫力アップアミノ酸 グルタミン酸、アルギニン 8,810mg/100g
5.集中力アップ
脳を、脳の伝達物質であるアミノ酸を摂取することで活性化。
脳機能活性アミノ酸 チロシン、トリプトファン 1,450mg/100g
■体内でいろいろな働きを行うタンパク質
人間の体の大半は、水分であることは、よく知られていることだと思います。実際、体を構成する物質のうちの、70%は水分です。そして、次に多いのが、タンパク質です。構成比率は、15~20%となっています。
人間の体においては、3万~10万種類のタンパク質が、いろいろな働きを行っており、生命を維持するという、大切な機能を果たしています。人間に限らず、動物の筋肉、皮膚、歯、髪といった、タンパク質は、体のあらゆる部分に含まれています。
理想的な食生活を実現することにおいて、良質なタンパク質を摂取することは、常に考えておく必要のあることであると言えます。
■必須アミノ酸のバランスは良い
タンパク質は、アミノ酸という物質が、鎖状に繋がった構造をしています。アミノ酸の中には、体内で作ることができないため、食物から摂取しなければならない、必須アミノ酸というものが8種類あります。ところが、いくら食べても、タンパク質を構成する必須アミノ酸の含有比率のバランスが整っていなければ、体の中で効率的に吸収されることができません。
■各アミノ酸名称と特徴
アラニン
免疫システムの強化、低血糖症の緩和、腎臓結石の予防
グルタミン酸
脳の機能を高める
潰瘍の治りを早める
疲労を軽減
アスパラギン酸
免疫システムの強化、スタミナと耐久力を高める
オルニチン
筋肉増強ホルモンとして働く、アルギニンの効力を高める
システイン
皮膚・髪・爪の状態を良くする
ロイシン、イソロイシン、バリン
筋肉の基本的なエネルギー源となる、筋肉を増強、インシュリンの分泌とのバランスをとる
ヒスチジン
ストレスを軽減、慢性関節リウマチの症状を緩和
フェニルアラニン
抗うつ薬的に働く、自然の鎮痛剤として機能する、食欲抑制の助けとなる
プロリン
傷の治りを良くする、学習能力を高める
セリン
痛みを緩和、自然の抗精神薬として働く
スレオニン
タンパク質を体が使えるようにするのに必要
トリプトファン
不安を軽減、入眠を助ける
リジン
集中力を高める、単純疱疹の感染を予防する、受精率を高める
メチオニン
コレステロールを下げる、精神分裂症・パーキンソン病の治療の助けとなる
チロジン
性能力を高める、食欲を抑制し気分を高揚させる、ストレスを軽減する
アルギニン
精子数を増加させる、筋肉組織を正常な状態にする、傷の治りを早める
★ロイシン (BCAA)
エネルギー源として使われる他に、筋肉の分解を抑制する機能がある、分岐鎖アミノ酸の一種です。また、脳の神経伝達物質の前駆体の摂取を調節すると同時に、エンケファリンという神経系に痛み信号を伝達するのを抑制する物質の分泌を調整しています。
★イソロイシン (BCAA)
筋肉のエネルギー源として使われやすい分岐鎖アミノ酸の一種です。衰弱した人には、筋肉の消耗を防ぐという目的で使われます。 また、ヘモグロビンの形成に不可欠なアミノ酸です。
★バリン (BCAA)
分岐鎖アミノ酸の一種です。 肝臓では処理されず、筋肉の中に積極的に摂取されます。脳の神経伝達物質の前駆体(フェニルアラニン・トリプトファン・チロシン)の摂取にも影響します。
●グルタミン
体内に最も多く存在するアミノ酸です。免疫系の機能に大切な働きをし、エネルギーとして、また肝機能も助けます。知力、集中力を維持する脳のエネルギーとなります。
●ヒスチジン
皮膚で紫外線を吸収するという役割を果たす化合物の一種です。 白血球、赤血球の形成に必要なため、貧血の治療に使用されます。 リューマチ性関節炎、アレルギー疾患、消化器系の潰瘍といったものの治療に使用されます。
●アラニン
結合組織の主要材料です。 たんぱく質からエネルギーを得るプロセスとして知られているグルコース-アラニン回路の中間生成物として重要な役割があります。 また、免疫系物質を作るのにも大切です。
●リジン
不足するとたんぱく質の合成速度が低下する恐れがあります。結合組織、筋肉に影響します。ウィルスの働きを抑制するために、単純疱疹の治療に使われています。ビタミンCとリジンのコンビネーションは、L-カルニチンという物質を作り、筋肉がもっと効率良く酸素を使うのを助け、疲労を遅らせる機能があります。また、リジンは、コラーゲンの形成を助け、結合組織、骨、軟骨の発育の力となります。
●メチオニン
クレアチンとシスニンの前駆物質です。抗酸化物質のグルタチオンのレベルをアップし、血中のコレステロール値を下げる可能性を持ちます。また、毒性のある老廃物を肝臓から除去し、腎臓、肝臓の組織再生を助ける役割があります。
●スレオニン
アミノ解毒物質の一つで、肝臓内の脂肪蓄積を予防します。コラーゲンの材料として大事であるアミノ酸です。菜食主義の人は、一般に体内の蓄積量が少ない傾向にあります。
●トリプトファン
大切な神経伝達物質であるセレトニン(鎮静作用を持つ)の前駆体です。 体の中で合成できる事から、意識して摂る必要はないでしょう。
●アルギニン
グルカゴン、インシュリン、成長ホルモンの分泌を促進し、コラーゲンの形成や怪我の回復や免疫力を高めます。また、クレアチンや脳内神経伝達物質の前駆体にもなり、他には、精子の数やTリンパ球反応を高めることで知られています。
●オルニチン
大量に摂ると成長ホルモンの分泌を促すと言われます。 免疫系、肝機能を助け、回復を促します。
●システイン
L-シトルリン、L-アスパラギン酸と共に働き、有害な化学物質を解毒し、タバコやアルコールによる体内の損傷を防ぐ役割があります。また、白血球の活性化も促します。
●アスパラギン酸
炭水化物を筋肉のエネルギー源へと変換する助けをする他、免疫抗体であるグロブリンを作ります。また運動後のアンモニア量を抑制します。
●プロリン
心筋、結合組織を合成する上での材料となります。 筋肉のエネルギー源として使われやすく、コラーゲンの主要素材となります。
●セリン
細胞のエネルギー合成に重要な機能を持ち、記憶、神経系機能の助けとなります。免疫抗体であるグロブリンを形成し、免疫力を高めます。
●タウリン
脂肪の吸収、排出を助け、脳、網膜内で神経伝達物質として働きます。
●シスチン
結合組織の強度を増し、組織の抗酸化反応を助けます。回復を促し、白血球の活性化を高め、炎症患部から痛みを緩和し、髪、皮膚の合成の力にもなります。
●グリシン
他のアミノ酸の合成を助け、エネルギー合成に必要な酵素であるチトクロームや、ヘモグロビンの材料となります。沈静作用があるということから、躁うつ病、攻撃性治療に用いられる場合があります。グリコーゲンを移動させる、グルカゴンをつくり、砂糖への欲求を抑制します。
●チロシン
神経伝達物質であるノルエピネフリン、ドーパミン、エピネフリンや、成長ホルモン、甲状腺ホルモン、メラニンの前駆体となります。 気分を高揚するという効果があります。
●フェニルアラニン
チロシンの主要前駆物質です。記憶能力、学習、注意力、気分を向上させ、ある種のうつ病治療にも使われます。コラーゲンの主要材料の一つであり、食欲を抑制する機能もあります。